English

会長、理事長挨拶

目次


会長就任の挨拶

2011年4月1日
竹村 彰通

本年1月より日本統計学会会長として学会運営のお手伝いをさせていただくことになりました.岩崎理事長をはじめとして,理事,評議員の方々のご協力のもとで,学会発展のために微力を尽くす所存です.

折しも,学会の一般社団法人化のための膨大な移行作業が最終段階となっております.今後は一般社団法人として,より広い社会的な認知も得られますので,さまざまな学会の事業を積極的に社会にアピールしていくことができます.このメリットを大いに活かしていきたいと考えます.

法人化の作業が一段落した後の日本統計学会としての大きな目標は統計検定の開始です.2011年の11月20日(日)に検定試験をおこないます.統計学をとりまく現状を考えますと,統計検定の意義が社会的に認められ統計検定が定着して行く可能性は非常に大きいと考えております.

一つには初等中等教育(小,中,高等学校)における指導要領の改訂があげられます.今回の改訂においては,小学校から高等学校までのカリキュラムで統計の内容が大幅に拡充されました.この背景としては,諸外国のカリキュラムにおいて,生徒の課題発見及び解決力の重要な要素として,統計教育の内容が充実されてきたことがあげられます.隣国の韓国や中国でも,大学や大学院において統計を専攻する学科や専攻が多く設置されています.我が国でも横断的な性格を持つ統計教育への期待と需要は大きいものと考えております.会員の皆様のご協力をお願いいたします.

理事長就任の挨拶

岩崎 学(成蹊大学理工学部)

2010年9月6日に開催された日本統計学会評議員会にて理事長に再任されました.前日の9月5日に行われた旧評議員会で退任の挨拶をしたのですが,翌日の新評議員会で改めての選出となりました.大変名誉なことであると感じています.新理事の方々と共に精一杯学会の発展のために尽くしていく所存ですのでよろしくお願いいたします.

前期の2年間では,北川源四郎前会長および美添泰人現会長ならびに理事の皆さんと共に統計学会を運営してまいりました.中でも美添会長の卓越した手腕の下で,「学会の法人化」,「統計検定の実施」の2点につき,評議員会ならびに総会でのご賛同を得て実施の道筋がつけられたことは大きな出来事でした.やや性急に過ぎるとのご意見も頂戴いたしましたが,社会の変転のうねりの中で,この機を逃してはならないと感じたことと,私の任期中に総会でのご賛同を得るところまで持っていって次に引き継ぎたいと考えて事を進めました.次に引き継ぐのではなく自分がその任を担うとは思っていませんでしたが,役目を託された以上責任を持って実現させていきます.

学会の社会的役割は大きく変わりつつあります.「法人化」及び「統計検定」はその線に沿ったものです.これまでの学会は,研究者の集まりであり,研究上の情報交換としての役割が大きかったと思います.それはそれで重要なことであり,今後も継続していかなければなりません.しかしながら,実社会は統計を大いに必要としていて,われわれ学会員は統計の専門家としてその負託に応える必要があります.コンピュータとネットワークの飛躍的な発展により統計的データ解析の需要はますます増大し,これまで以上に客観的なデータに基づくevidence-basedな意思決定の実践は,医学,理工学はもとより社会科学のあらゆる分野に広がりを見せています.また,初等中等教育に統計の内容が盛り込まれたことも社会の統計への期待を表わすものといえるでしょう.一方,国際社会における日本の地位向上のための取り組みも欠かせません.

今期理事会の課題である「法人化」および「統計検定」ならびに「国際化」は,学会会員の皆さんの協力なしには一歩たりとも進みません.統計の専門家集団である日本統計学会のメンバーとして,統計学の更なる発展と普及を通じてよりよい社会を築くため,学会員の皆さんのご協力を切にお願い申し上げます.

理事長略歴:
1952年静岡県浜松市生まれ.1977年東京理科大学大学院理学研究科数学専攻修士課程修了.1988年理学博士(東京理科大学).茨城大学工学部助手,防衛大学校数学物理学教室講師・助教授を経て1993年より成蹊大学に勤務.1997年教授.2006年より成蹊大学情報センター所長を併任,現在に至る.
研究分野:
コンピュータ利用の多変量データ解析法の理論と応用.統計的因果推論など.